佐賀百家図鑑 SAGA VISUAL DICTIONARY

PROFESSIONAL佐賀の農業者

おいしいみかんの秘訣は、農業大学校で培った技術と3代目の誇り。

谷口朋之 / Tomoyuki Taniguchi 28歳

祖父の代から続くみかん農家の3代目として、佐賀県に唐津市生まれる。幼い頃よりみかん畑を駆け回り、家業を継ぐことを志す。農業科のある地元高校を卒業後、両親の勧めで佐賀農業大学校へ進学。果樹専攻にて、最先端の生産技術を学び、2010年に実家の農園へ就職。「根域制限栽培」など、新たな取り組みにも挑戦し、消費者から「おいしいみかん」として、多くの支持を得ている。経営面、栽培面で祖父や父親の影響を受けながらも、若手農家の目線で、独自の農業スタイルを模索中。2018年度、唐津・東松浦地区4Hクラブの会長でもある。

みかん農家の3代目に生まれて。

みかんの栽培が盛んな佐賀県唐津市浜玉町。祖父の代から続くみかん農家の3代目として生まれた谷口さんは、幼い頃からみかん畑が遊び場で、いつもそばにはみかんのある生活を送っていました。祖父母や両親が、みかん畑で汗を流す姿を見て育ったと言います。物心がつくと、いずれは自分がこのみかん農家を継ぐんだろうな、と考えるように。徐々に、3代目としての決意を固めていくのでした。

農業大学へ進学して手に入れたもの。

地元・唐津市内の高校へ進学。もちろん選んだのは、農業科でした。その後、両親の勧めもあって、佐賀県農業大学校に2年間通います。果樹科を専攻し、仲間とかけがえのない時間を過ごしたそうです。卒業した今でも先生や仲間とは繋がりがあり、仕事の技術的な相談やプライベートな話まで、何でも話すことができる間柄。振り返りながら、農業大学校時代のことを楽しそうに話してくれました。

最先端の技術と継承する想い。

谷口さんは、農業大学校で「根域制限栽培」という最先端の栽培技術を学びました。樹の根本をシートで覆い、雨水の侵入を防ぎ、水分を人の手で管理して栽培するみかんは、おいしい、甘いと評判。そんな時に、やりがいを感じると言います。それでもまだまだ、父親には敵わないところもたくさん。最先端の技術を取り入れながら、昔ながらの農家の勘を習得するため、谷口さんの奮闘の日々は続きます。

模索する自分の農業スタイル。

平成30年度の唐津・東松浦地区4Hクラブ会長を務める谷口さん。この地域の農業を担う存在として注目されています。そんな谷口さんがこだわるのは、みかんの味。立場や状況が変わっても、シンプルに「おいしさ」を追い求める姿がそこにはありました。「知りたいことはまだまだたくさん。若いうちに、もっと多くの経験を積みたい」と語ってくれた谷口さんの旬も、間もなくやってきそうです。

AGRICULTURAL PRODUCTS佐賀の農産物

No.03
  • 【学名: 温州みかん Citrus unshiu】
  • 目:ムクロジ目
  • 科:ミカン科
  • 属:キュウリ属
  • 原産:不知火海沿岸付近

EDITING POSTSCRIPT編集後記

佐賀百家図鑑第三回は、みかん農家の谷口朋之さんを取材させていただきました。佐賀県の就農者の水準は、全国平均と比較し高い数値にあります。県内の多くの若手農家を排出する佐賀農業大学校出身の気鋭の生産者です。

農業大学校で学び、代々農業を継ぐ就農の形は決して特別ではありません。農業大学校では営農の基本となる栽培技術やノウハウなど様々な基礎を習得できます。谷口さんは学んだ基礎はもちろん、農業大学校で培った人間関係を存分に生かした、最先端の農業に取り組んでいらっしゃいました。「自分のスタイルをまだ模索しています。」と語る谷口さんから感じたのは、当たり前のことを当たり前に日々取り組む真摯な姿勢。当たり前の積み重ねが、特別になることも、農業の魅力ではないでしょうか。

 

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