佐賀百家図鑑 SAGA VISUAL DICTIONARY

PROFESSIONAL佐賀の農業者

農業が、玉ねぎが大好きだから、もっと多くの人に届けたい。

岩渕かな子 / Kanako Iwafuchi 29歳

佐賀県の中でも農業が盛んな大町町に生まれる。高校卒業後、製薬会社に就職。8年間、事務などの仕事を経験したが、空の下、大地の真ん中で働く農業という仕事に憧れ、玉ねぎ農家として新規就農。佐賀県の特産品であり、幼い頃から食べ親しんできた玉ねぎをもっと多くの人食べてもらいたいと、生産から販売まで行う。自らの名前を付け、愛情を注ぎ生産する「かな玉」のファンは、全国に増加中。SNSなどでも積極的な情報発信などを心がけている。また、女性農家として「農業女子プロジェクト」の活動にも積極的に取り組んでいる。

26歳の決意。空の下で玉ねぎをつくりたい。

佐賀県大町町で、玉ねぎを生産する岩渕さん。始めから農家だったわけではなく、高校を卒業してからは、製薬会社にて会社員として勤務します。転機は就職してから8年後。会社を辞めて農業の道へ進むことに。元々、父親が米・麦・大豆の農家で、自分も若いうちに農業がやってみたい!という気持ちがあったと言います。決して、楽な道でありませんが、挑戦する姿がたくましく見えました。

特産品を守りたい。玉ねぎに注ぐ愛情。

数ある農作物がある中で、玉ねぎを選んだのには理由があるそうです。幼い頃から3〜4月に収穫される新玉ねぎが大好きだったという岩渕さん。甘くてシャキシャキした食感の玉ねぎを、毎年心待ちにしていました。しかし、後継者不足や農家の高齢化の問題が顕著な昨今。岩渕さんは、大好きな玉ねぎを自分の手で守ろうとしたと言います。佐賀県の特産品・玉ねぎへの愛が伝わるエピソードです。

女性だからできる農業。農業女子としての活動。

農業に従事する女性で結成された「農楽(のら)ガール」に所属する岩渕さん。情報の共有を始め、農業で活躍する女性のPRや農業という職業の魅力を伝える活動をしています。そんな活動が少しずつ実を結び、女性の農家さんも増えつつあります。また、岩渕さんが共に働く従業員も女性の方。力仕事など、大変な点もありますが、機械などをうまく導入して、女性ならではの農業にチャレンジしています。

もっと多くの人へ。これからのチャレンジ。

岩渕さんが生産する玉ねぎは「かな玉」と名付けられています。自らの名前から付けました。 そのネーミングを見るだけで、玉ねぎへの自信、情熱、愛情が伝わってきます。そんな自信作を、今後は直接お客さんに届けたいと目を輝かせる岩渕さん。玉ねぎのおいしさを伝え、女性の農家の魅力を発信し、多くの「かな玉ファン」をつくるのが目標です。大きな目標を胸に、今日も畑に立ちます。

AGRICULTURAL PRODUCTS佐賀の農産物

No.04
  • 【学名 : タマネギ Allium cepa】
  • 目 : キジカクシ目 Asparagales
  • 科 : ヒガンバナ科 Amaryllidaceae
  • 属 : ネギ属 Allium
  • 原産 : 中央アジア

EDITING POSTSCRIPT編集後記

佐賀百家図鑑 第5回目は、大町町の玉ねぎ農家 岩渕かな子さんを取材させていただきました。農業はどこか男性のイメージが強い職業ですが、現在の佐賀県では地域で活躍する女性農業者も多く、岩渕さんもその1人。実際に現場を取材すると、農業には女性ならではの繊細さが生きる作業が多くあることに気づかされます。岩渕さんの口から出てくる農業に対する思いや、明確なビジョンを聞いていると、上手く女性という特質を生かしながら日々の仕事に取り組まれていることを感じました。女性の社会進出や、AIなどの技術革新が著しい時代を考慮すると、農業も一つの女性活躍や多様性の選択肢の一つなのではないでしょうか。岩渕さんの生き方から、その先進性を強く感じることができました。

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